以下は自称:南海線の鉄道マニア「まちくま」の調査による。
1994年(平成6年)9月4日、関西国際空港開業に伴いラピート運行開始。
運行開始直後はJR西日本の特急「はるか」と比べて話題性、快適性ともに勝っていた。
列車名称の「ラピート」とは
「まちくま」は「ラピート」の大ファン。です。あのごつい「面構え」・・最高です。
列車名称の「ラピート」とは、一般公募で選ばれた「速い」という意味のドイツ語「rapid」に由来し、
他に専用車両である50000系電車の奇抜なスタイルから「深海潜水艇」もしくは「鉄人28号」を思わせるとの意見がある。
外部塗色は、空と海のきらめき感を表現することを狙った深みのある色合いとした濃紺色とした「ラピートブルー」を採用しており、鉄道車両ではあまり使用されることがない雲母入り塗料を使用している。
「空港特急」とも称される「ラピート」
なお、同じ区間を運行する急行列車は「空港急行」という別立ての種別で運行されることから、「空港特急」とも称される。
運行開始から1995年2月末までの利用状況では「はるか」の約147万人に対し「ラピート」は約177万人に上ると利用状況も好調であった。
しかし、1995年6月に月ごとの利用者数が「はるか」に逆転された。
2003年度上半期には上半期過去最低の利用者数となる約81.9万人を記録、乗車率も27.8%まで落ち込んでいる。
その後、ノンストップの「α」を事実上廃止し停車駅を増やして「β」に統一し通勤・買物などの日常利用を含めた中間駅の需要を喚起し、
今日に至る。
「ラピート」の停車駅とスピード
停車駅は、なんば/新今宮/天下茶屋/堺/岸和田/泉佐野/りんくうタウン/関西空港の以上8駅。
最高時速120km/hの「β」は、南海なんば駅と関西空港駅の間を最短で約34分で運行している。(乗車には乗車券と別に特急券が必要。)
2020年(令和2年)以降、コロナ禍の影響により、多くの国で移動・渡航の自粛や入出国制限が行われるようになり、
国内外の航空需要の低迷で関西国際空港の利用者数が減少し、ラピートの利用率も悪化した。
泉北ライナー運行を終了
2023年9月30日をもって、南海高野線の車両不足で誕生した「ラピート」編成での「泉北ライナー」は運行を終了した。
実に残念である。が、しかし・・・・さすがに、「南海魂」というか、「粘り強い」というか・・・。
その後は、皮肉にも航空需要の回復により「空港特急」としてのラピート利用者数も少しずつ増加している。
浜寺公園内のモックアップ
なお、浜寺公園内の浜寺交通遊園にて、本形式の先頭部モックアップ(木型の実物模型で、設計・製造時の原形を模したものである)が設置されている。
「まちくま」の自宅の至近であり、これは素直に嬉しい。
今後の「乗り入れ」先と「新型ラピート」の設計
近年になり「空港特急」ラピートの今後の「乗り入れ」が話題になっている。
大阪都心部を南北に貫く鉄道新線「なにわ筋線」をめぐり、「ラピート」をJR新大阪駅へ乗り入れることで南海電鉄とJR西日本が合意した。
この事業計画は南海電鉄「悲願」の新大阪駅乗り入れであり、2031年春の完成を目指しているとのこと。
また、その乗り入れに併せて、「新型ラピート」も設計されているそうで、鉄道ファンの「まちくま」も心待ちにしている。
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