電動アシスト自転車とフル電動自転車(モペット)は何が違うのか?
電動自転車には、「電動アシスト自転車」と「フル電動自転車」の2種類に分けられます。
同じ「電動自転車」といっても法律上は別区分の乗り物です。
●電動アシスト自転車
電動アシスト自転車とは、人力でペダルを漕ぐ力とモーターを併せて走行するタイプです。
アシスト補助の最大は時速24㎞まで定められているため、それ以上のスピードではアシストの補助はかかりません。
●フル電動自転車(モペット)
「フル電動自転車」「ペダル付原動機付自転車」「モペット」等様々な呼び方がありますが、モーターの動力のみで走行が可能なタイプの乗り物がこれに該当します。
つまり人力でペダルを漕がなくても、ハンドルのアクセルを回す等の動作で加速するのです。
警視庁が注意喚起しているとおり、モペットは道路交通法では「原動機付自転車」に分類されます。
モペットを運転する際は、原動機付自転車を運転する場合と同じルールを守らないと処罰を受けるので注意しましょう。
モペットは「原付きバイク」と同じ扱いで、運転免許やナンバープレートなどが必要となります。
・・それを知ってるのか?、知らないで乗ってるのか?、ネット通販などで購入して、ノーヘルで歩道を堂々と走っている方々があまりにも多い。
先日、「まちくま」の走っているバイクに向けて走ってくる「モペット」がありまして、辛くも急ブレーキで避けたことがあります。間一髪。見るとお若い女性。もちろんノーヘルでした。
「お~ぃ、危ないよ。それ、モペットやろ?」と言ったところ・・・。
「いらんことしいかお前は!これウチの自転車や!このど阿呆がぁ!」と怒鳴られた。世も末ですなぁ~。そのお嬢さんはプンプンしながら私を睨みつけて行っちゃった。。。「まちくま」は一気に脱力。。
「ど阿呆!」と怒鳴られた時には驚きましたが、ひょっとして何かあった時に、「知らなかった!」で通そうとしているのかな?と思ったものです。そんな世の中は甘くないはずです。。汗
「まちくま」は警察の回し者ではありませんが、念のために以下記載しておきます。
モペットで公道を走るときは運転免許(普通自動車免許、原動機付自転車免許など)が必要です。
エンジンを切ってペダルだけで走行する場合も、モペットの法的な扱いは変わらないので、免許が必要であることに注意しましょう。
免許を持っていない人や免許停止中の人がモペットを運転した場合、無免許運転として罰則が科されます。
また、無免許運転をする可能性がある人にモペットを貸した人にも、無免許運転幇助行為として運転者と同様の罰則が科されるので注意してください。
【無免許運転の罰則】
●刑事処分 3年以下の懲役または50万円以下の罰金
●行政処分 違反点数25点(いきなりです)
●モペットを運転する際の装備 ヘルメット・ナンバープレート必須です。
モペットを公道で運転する際は、原動機付自転車と同様にヘルメットを着用したり、ナンバープレートをつけたりする必要があります。
それぞれの交通ルールと罰則を確認していきましょう。
【乗車用ヘルメット着用義務違反の罰則】
ヘルメットを着用せず公道を運転した場合は、乗車用ヘルメット着用義務違反として以下の罰則が科されます。
●行政処分 違反点数1点
【公安委員会遵守事項違反の罰則】
ナンバープレートを取り付けずに公道を走行した場合は、公安委員会遵守事項違反として以下の罰則が科されることになります。
●刑事処分 5万円以下の罰金
●行政処分 反則金5,000円
【その他に必要な装備について】
前照灯、番号灯、尾灯、制動灯及び後部反射器
警音器
消音器
方向指示器
後写鏡
速度計
なお、最高速度が時速20キロメートル未満のモペットの場合、番号灯、尾灯、制動灯、方向指示器、速度計については装備義務がありません。
(しかし、現在市場で販売されている人気のモペットのほとんどが、最高速度、時速約28キロメートル前後と「まちくま」の記憶です)
法令どおりの装備をしていない場合は、整備不良として以下の罰則が科されるでしょう。
【整備不良の罰則】
刑事処分 3月以下の懲役または5万円以下の罰金
行政処分は以下の通りです。
【制動装置等の場合】
違反点数2点、反則金6,000円
【尾灯等の場合】
違反点数1点、反則金5,000円
モペットは自賠責保険への加入が義務づけられます。
モペットを自転車と同じような乗り物と考え、モペットで歩道を走行する運転者も散見されます。
しかし、モペットは原動機付自転車として扱われるため、歩道を走行すると交通違反になります。エンジンを切ってペダルだけで歩道を走行した場合も交通違反となるので注意しましょう。(このケースは非常に多い)
なお、エンジンを切ったモペットを押して歩道を歩く場合は、歩行者として扱われるため違反にはなりません。
モペットで歩道を走行した場合、通行区分違反として以下の罰則が科されるでしょう。
「まちくま」も驚いた通行区分違反の罰則です。かなり厳しいですね。
【通行区分違反の罰則】
刑事処分 3月以下の懲役または5万円以下の罰金
行政処分 違反点数2点、反則金6,000円
【まとめ】
モペットは、つまりフル電動自転車の持ち主は、単なる自転車ではなく原動機付自転車(原付バイク)であることを再認識しなければなりません。
ご購入時には原付バイクの運転免許証、モペットの必要装備、ナンバープレートの申請と装着、ヘルメット(モペットの場合はヘルメット必須)の入手、自賠責保険への加入が特に必要です。どれが欠けてもいけません。
電動アシスト自転車にするか、フル電動自転車にするかは、あくまでも使用者の都合であり、コストも考えねばなりません。
マシーンですから必ず故障がつきものです。メンテナンスをどうするか?駐輪する場所は?
防犯登録をしたのか?いずれも通信販売で安く購入できたものの、いろいろと問題が後付けで出てくるケースもあるようです。用途と目的に併せて、車種もきめていきましょう。
最後に、普通の自転車及び電動アシスト自転車については令和4年7月1日から自転車損害賠償保険等(以下自転車保険)への加入が義務となりました。 全国では、自転車が加害事故となる事故で、高額な損害賠償請求がされる事例が多く発生しています。 あなたと被害者を守るため、事故を起こしてしまったときに備えて必ず自転車保険に入りましょう。また、モペット(フル電動自転車)の場合についても、先にも記述した通り、本体を購入するにあたり自賠責保険への加入は必須です。
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